看護師の平均年収はいくら?年齢別の年収・ボーナスは?【2023年版】

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看護師として働いていると気になるのが、給与や平均年収、ボーナスなどの金銭面。

皆がどれくらいもらっているのか、他の職種に比べてどうなのか、一般的な基準を知りたい方もいるでしょう。

ここでは2023年版の看護師の平均年収や月収、ボーナス、都道府県別、職種別のデータを見ていきます。

看護師の平均年収

厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は508万1,300円

月収は35万1,600円で、ボーナスは86万2,100円でした。※調査対象の平均年齢は40.7歳で、勤続年数が9.1年

昨年の看護師の平均年収は498万6,200円でしたので、平均年収は約9.5万円上がっています。

また、一昨年の看護師の平均年収は491万8,300円でしたので、年々上がっていることがわかります。

年齢別の平均月収と年収

では年齢別の平均月収を見てみましょう。

    年齢層     平均月収 
20~24歳29万5,100円
25~29歳33万3,600円
30~34歳33万3,800円
35~39歳34万6,000円
40~44歳36万1,000円
45~49歳38万4,800円
50~54歳38万3,800円
55~59歳39万1,200円
60~64歳34万4,000円
65~69歳29万1,200円
70歳~30万6,900円
参考:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」

55~59歳でピークを迎え(39万1,200円)、一般的な定年となる60歳まで、年齢とともに額も上がっていくことがわかります。

年収は以下の表になります。

年齢層 平均年収
20~24歳400万3,500円
25~29歳477万0,400円
30~34歳478万8,700円
35~39歳505万8,300円
40~44歳529万7,400円
45~49歳565万3,600円
50~54歳566万3,800円
55~59歳578万4,500円
60~64歳483万1,100円
65~69歳393万9,400円
70歳~395万5,300円

年収も、55~59歳でピーク(約578万円)、定年を迎えるまでに年々上がっていくことがわかります。

看護師の賃金は「年功」で決められる

日本看護協会が全国の病院8,165施設を調査した2022年 病院看護・助産実態調査によると、看護職員の賃金決定に用いている基準は、「年功」が 81.5% で最も多く、次いで「職務」が 55.3%、「能力」が 38.3%でした。

看護師の昇給システムは多くが「年功」によって決められており、一気に上昇することはありませんが、年齢・経験年数とともに緩やかな上昇を定年まで続けていきます。

経験年数での平均年収

経験年数別の平均年収は以下となります。

経験年数年収
0年313.9万円
1~4年410.3万円 
5~9年446.6万円
10~14年468.9万円
15年~523.1万円
※上記額は、データの関係上「所定内給与額」を使用。「きまって支給する現金給与額」から「超過労働給与額」を差し引いた額となっています。

看護師5年目を超えると、440万円を超え、15年を超えると500万円を超す傾向があります。

都道府県別の平均年収

では地域でどれくらい年収額が違うのか、都道府県別で平均年収を見てみましょう。

順位 都道府県 平均年収
1位東京564.1万円
2位奈良545.8万円
3位兵庫541.5万円
4位埼玉541.2万円
5位富山535.0万円
6位岐阜531.9万円
7位和歌山530.2万円
8位新潟529.7万円
9位大阪529.6万円
10位神奈川527.9万円
11位静岡523.0万円
12位愛知521.2万円
13位滋賀518.3万円
14位京都516.2万円
15位千葉514.2万円
16位山口513.4万円
17位福井511.7万円
18位北海道504.5万円
19位宮城504.0万円
20位茨城502.4万円
21位山梨498.3万円
22位福岡498.2万円
23位香川496.9万円
24位長野496.8万円
25位徳島494.9万円
26位広島490.9万円
27位三重490.1万円
28位福島489.0万円
29位秋田487.1万円
30位群馬484.6万円
31位佐賀484.4万円
32位島根483.5万円
33位岡山482.2万円
34位長崎481.0万円
35位岩手478.7万円
36位沖縄477.5万円
37位石川476.3万円
38位山形472.5万円
39位高知458.0万円
40位鳥取450.9万円
41位栃木449.8万円
42位青森449.3万円
43位熊本443.9万円
44位愛媛437.8万円
45位大分433.2万円
46位宮崎427.3万円
47位鹿児島396.4万円
参考:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」

平均年収のトップは東京都で、約564.1万円。47位は鹿児島県で約396.4万円となっています。

全国平均は508.1万円ですので、1位の東京から17位の福井県までの17都府県が全国平均を上回っています。

首都圏・関西圏・東海の都市圏は高い傾向、四国や九州は低い傾向が見られます。

その地方に大規模の医療機関があれば平均年収は高くなり、また調査年によって変動しやすくなるので一概には言えませんが、一つの参考データにはなるでしょう。

看護師のボーナスはどれくらい?

看護師のボーナスは平均86万2,100円。(夏+冬の金額ですので、1回あたりはおよそ43万円)

一般的な給与所得者のボーナスの平均支給額は約67万円ですので、一般的な給与所得者より、看護師は高いボーナスを得ていることがわかります。※参考:国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査結果について」

経験年数別にまとめると以下になります。

看護師の経験年数賞与額(夏+冬)
0年約9.3万円
1~4年約70.6万円
5~9年約84.7万円
10~14年約91.5万円
15年以上約103.6万円
参考:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」

他の医療・福祉職はどれくらいもらっているの?

医療・福祉職種別の年収ランキングは以下となります。


職種月給     賞与     年収     
1医師約109.6万円約113.6万円約1,434万円
2歯科医師約62.3万円約62.9万円約810.4万円
3獣医師約49.5万円約93万円約686.6万円
4助産師約39.9万円約105.8万円約584.2万円
5薬剤師約41.5万円約85.9万円約583.4万円
6診療放射線技師約36.9万円約101万円約543.7万円
7臨床検査技師約34.7万円約92.2万円約508.9万円
8看護師約35.1万円約86.2万円約508.1万円
9保健師約33.4万円約80.7万円約481.3万円
10その他の保健医療従事者約31.3万円約67.6万円約443.3万円
11理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視能訓練士 約30.1万円約69.8万円約430.7万円
12歯科技工士約32.9万円約35.4万円約429.9万円
13准看護師約29.6万円約62.7万円約418.2万円
14介護支援専門員(ケアマネージャー)約28.4万円約64.4万円約405.8万円
15保育士約26.7万円約71.2万円約391.4万円
16栄養士約26.4万円約62.0万円約379.1万円
17介護職員(医療・福祉施設等)約25.7万円約53.9万円約362.9万円
18看護助手約21.9万円約45.7万円約309万円
参考:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」

看護師の平均年収は、医療福祉系業種の中で8番目に高い、ことがわかります。

まとめ

看護師の平均年収は、一般的には高い部類に入りますが、夜勤手当の割合が高かったり、昇給が横ばい傾向であったりと、一概に「高収入な職業だ」とは言い切れません。労働量と給与が見合ってないという声も多く聞かれます。

現在の職場の給与水準や昇給、賞与に不満がありながらも、改善しそうにない、という場合は、転職してもっと条件のよい職場を探してみても良いでしょう。

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